2025年10月26日

 


時代を超えて愛される「バケット」バッグの魅力と今:ルイ・ヴィトンが提案するバケツ型バッグの進化

ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)の数ある名作バッグの中でも、そのユニークなフォルムと実用性の高さから、長きにわたり多くのファンに支持されてきたのが「バケット」(Bucket)バッグです。その名の通り、バケツを思わせる円筒形のデザインは、単なるファッションアイテムとしてだけでなく、機能的なデイリーバッグとしての地位を確立しました。

しかし、ファッションの流行は絶えず移り変わるもの。かつて一世を風靡した「バケット」は、現在どのような位置づけにあり、最新のトレンドとどのように関わっているのでしょうか。本記事では、「バケット」の歴史的背景から、一時期「時代遅れ」と囁かれながらも、再び注目を集める現在のトレンドまでを深掘りし、その普遍的な魅力に迫ります。


第1章:「バケット」バッグとは?そのルーツと歴史

ルイ・ヴィトンの「バケット」は、その独特な形状が最大のアイデンティティです。

1.1. 誕生の背景と名前の由来

「バケット」バッグの歴史は、ルイ・ヴィトンが持つ「実用性」を重んじる精神に根ざしています。このバッグは、馬の飼料桶(フィードバケット)から着想を得て誕生したと言われています。当時の上流階級の旅行やレジャーシーンにおいて、必要なものをたっぷりと収納できるバッグとして考案されました。

そして、その名の通り「バケツ(Bucket)」型をしたこのバッグは、1980年代頃に日本に登場し、瞬く間に爆発的な人気を博します。特に、日本のバブル期と重なるこの時期は、そのゴージャスなブランドイメージと、荷物をたくさん入れられる実用性が相まって、「定番中の定番」バッグとして多くの女性に愛用されました。

1.2. 代表的なモデルと特徴

「バケット」バッグのオリジナルモデルには、主に二つのサイズがありました。

  1. バケット PM(プチ・バケット)

    • 高さ約25cm、幅約23cmの、日常使いしやすいコンパクトなサイズ。

    • 型番はM42238(モノグラムの場合)。

    • 「プチバケット」とも呼ばれていました。

  2. バケット GM

    • 高さ約35cm、幅約27cmと、より大容量のサイズ。

    • 型番はM42236(モノグラムの場合)。

    • ハンドル付け根のヌメ革が底まで伸びるなど、PMとはデザインに若干の違いが見られました。

また、「バケット」には、小物の収納に便利な取り外し可能なポーチが付属しているのも大きな特徴でした。このポーチは、化粧品や鍵など、バッグの中で迷子になりがちなアイテムを整理するのに役立ち、高い機能性を象徴しています。

1.3. バリエーションと廃盤

「バケット」は、ルイ・ヴィトンの象徴的な素材である「モノグラム・キャンバス」の他に、「エピ」「ミニ・ラン」「モノグラム・チェリー」「ノマド」など、多様なラインで展開されました。

特に、モノグラムの「バケット」と並んで人気を博したのが、ダミエ・キャンバスを採用した「マレ」(Marais)です。マレはバケットPMとほぼ同じサイズ感(ワンサイズ展開)で、ダミエ・ラインのバケツ型バッグとして知られています。

しかし、長らく愛された「バケット」のオリジナルモデルは、残念ながら現在では廃盤となっています。そのため、現行のルイ・ヴィトンブティックでは購入できず、その存在は主にヴィンテージや中古市場で見つけることができます。


第2章:流行のサイクルと「バケット」の再評価

「バケット」バッグは一時期、「時代遅れ」「古い」といった評価にさらされた時期がありました。しかし、ファッションのトレンドは繰り返されるものであり、現在、再び「バケツ型バッグ」全体、そして「バケット」自体が注目を集めつつあります。

2.1. 「時代遅れ」と言われた理由

1980年代から90年代にかけて大流行した「バケット」が、一時期トレンドの主流から外れた背景には、主に以下のような理由が挙げられます。

  • ファッションのシルエットの変化:90年代後半から2000年代初頭にかけては、よりコンパクトでモダンなバッグ、あるいはシャープなデザインのバッグが主流となり、クラシックなバケツ型フォルムがトレンドと乖離した時期がありました。

  • 「ロゴ全開」スタイルの敬遠:特にモノグラムの「バケット」は、ブランドのロゴが全面に出るデザインであり、一時期は控えめな「静かなラグジュアリー(Quiet Luxury)」などが好まれる傾向から、敬遠されることもありました。

  • 経年劣化の問題:オリジナルモデルの「バケット」は、内側のライニングが合皮や人工素材でできており、時間の経過とともにベタつきや剥がれといった劣化を起こしやすい構造上の弱点がありました。これが中古市場での評価に影響することもあったのです。

2.2. 90年代・2000年代リバイバルの波

しかし、2010年代後半から2020年代にかけて、ファッション業界では「Y2Kファッション」(2000年代)「90年代ファッション」といったレトロブームが本格的に再燃しました。

このリバイバルの波に乗って、かつて流行したアイテムが再評価されています。その中で、実用性の高い大容量バッグや、どこか懐かしいクラシックなデザインのバッグが再び脚光を浴び始めました。

「バケット」バッグも例外ではありません。

  • レトロファッションとの相性:モノグラムのクラシックなデザインは、ヴィンテージデニムや、リバイバルしたY2Kファッションとの相性が抜群で、コーディネートにレトロで上品なアクセントを加えます。

  • 実用性の再評価:ミニバッグ全盛の時代を経て、大容量で荷物をポンポン入れられるバケツ型の収納力と丈夫な作りが、改めて現代のライフスタイル(リモートワークに必要なガジェットや水筒などを持ち歩くスタイル)にも適していると評価されました。

特に、廃盤となっている「バケット」は、ヴィンテージアイテムとしての希少価値が高まり、比較的手頃な価格で手に入る中古市場で人気が再燃しています。状態の良い「バケット」は、ヴィンテージファンや若い世代のファッション感度の高い層の間で、再び注目の的となっているのです。


第3章:ルイ・ヴィトンが提案する「バケツ型バッグ」の今

ルイ・ヴィトンは、過去のアーカイブを尊重しつつ、現代のトレンドを取り入れた新しいバケツ型バッグを継続的に発表しています。オリジナルモデルは廃盤となりましたが、そのDNAは確実に受け継がれています。

3.1. 現代版「バケット」の進化系

現行ラインナップにおいて、「バケット」の現代的な後継モデルとして注目されているのが、「ナノ・バケット」(Nano Bucket)や、その他のバケツ型バッグです。

  • ナノ・バケット:オリジナルのフォルムを継承しつつ、現在のトレンドである「ミニバッグ」のエッセンスを取り入れた極小サイズ。アクセサリー感覚で持てるキュートなデザインが特徴で、過去の「バケット」とは異なるアプローチで、バケツ型バッグの魅力を再定義しています。

  • 他のバケツ型バッグ:ルイ・ヴィトンは、「バケット」以外のライン(例:ネオノエ、ロッキー、ロックミー・バケットなど)でも、巾着型やバケツ型のバッグを定期的に発表しています。これらは、よりモダンなレザー素材や、軽量で耐久性の高いキャンバス素材を採用し、内装も現代的な仕様にアップデートされているため、オリジナルモデルの構造的な弱点(内側の劣化)を克服しています。

3.2. 今のトレンドとバケツ型バッグ

2024年以降のバッグトレンドを見ると、「バケツ型バッグ」は引き続き重要なトレンドの一つとして位置づけられています。その理由は、以下の点にあります。

  1. 多様なサイズ展開

    • アクセサリー感覚の極小サイズ(ナノ)が引き続き人気。

    • 一方で、PCやタブレットを収納できるビッグサイズのトレンドも予見されており、バケツ型バッグはその両極端のトレンドに対応しやすいフォルムです。

  2. ソフトなシルエット

    • カチッとしたレザーバッグよりも、丸みを帯びた「ダンプリング(小籠包)風」や、ドローストリング(巾着)で口を絞ったソフトなシルエットが好まれる傾向にあり、バケツ型バッグはその流れに非常に近いです。

  3. レトロ・ヴィンテージ人気

    • 前述の通り、ファッションサイクルの影響で、80年代〜90年代のクラシックなデザインが再評価されています。オリジナルの「バケット」をヴィンテージとして持つことは、単なるバッグの所有を超え、ファッションの歴史をまとう行為として、高く評価されています。


第4章:「バケット」の選び方とスタイリング

 

廃盤となったオリジナルの「バケット」に魅力を感じるなら、中古市場での購入が唯一の方法です。

4.1. オリジナル「バケット」を選ぶ際の注意点

中古で「バケット」を購入する際は、特に以下の点に注意が必要です。

  1. 内側のライニングの状態:前述の通り、内側の合皮や人工素材のライニングは経年劣化により、ベタつきや剥がれが生じやすいです。購入前に必ず状態を確認し、もし劣化が激しい場合は、張り替え修理が必要になることも考慮に入れる必要があります。

  2. ヌメ革の状態:モノグラムの場合、ハンドルやトリミングに使用されているヌメ革(タンニンなめしで染色のされていない革)は、日焼けや水分でシミになりやすいです。これもヴィンテージの味わいとして捉えられますが、好みの色合いかを確認しましょう。

  3. ポーチの有無:取り外し可能なポーチが付属しているかも、オリジナルの価値を測る重要なポイントです。

4.2. スタイリングのポイント

「バケット」はクラシックなデザインながら、現代のファッションにも馴染みやすいのが魅力です。

  • カジュアルダウン:モノグラムのバケットは、Tシャツ、デニム、スニーカーといった究極のカジュアルスタイルに合わせるだけで、一気に上品なヴィンテージ感をプラスできます。

  • モダンなミックス:あえてオーバーサイズのジャケットや、テック系の素材を使ったモダンなアイテムと組み合わせることで、新旧ミックスの最先端のスタイルが完成します。

  • トラッドに:トレンチコートやブレザー、ローファーといったトラッドなアイテムと合わせれば、そのクラシックな魅力が最大限に引き出され、知的な印象を与えます。


結論:バケットは「普遍的な名作」

ルイ・ヴィトンの「バケット」バッグは、ファッションのトレンドの波の中で、一時的に主流から外れた時期があったとしても、その「収納力」と「普遍的なデザイン」という核となる魅力は失われていません。

廃盤となったオリジナルモデルは、今や「ヴィンテージ・ルイ・ヴィトン」としてのステータスを獲得し、レトロブームの中で再び輝きを放っています。そして、ルイ・ヴィトンが継続的に発表する現代版のバケツ型バッグは、この普遍的なデザインが持つ高い実用性を、最新の素材と技術でアップデートし続けています。

「バケット」は、「流行に左右されない真の定番」でありながら、今のトレンドにも見事にフィットする柔軟性を持った、まさに時代を超えた名作バッグと言えるでしょう。これから「バケット」を手に入れたいと考える方は、ヴィンテージの歴史を味わうか、モダンに進化した後継モデルを選ぶか、その選択肢もまた、このバッグの楽しみの一つです。

 

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